ハヤトゲフシアリ(BROWSING ANT)Lepisiota sp.

2017.7.17名古屋港

アルゼンチンアリのような蟻道をつくり、ヒメゾウムシの仲間など小さな昆虫を次々に巣穴に運んでいた


見たことのないアリで、ヒアリとも明らかに異なり、カタアリのようだがヤマアリの仲間である。


寺山守先生に標本をお見せすると、ブラウジングアントという外来種であるとのこと。
browseとは”食いちぎる”の意味。直訳すると「かじりアリ」になる。
ヤマアリ亜科Formicinae
ヒメキアリ族Plagiolepidini
トゲフシアリ属Lepisiota


ant-eater(アリ食い)であり、tranp(人間活動に随伴して生息を広げる)種である。


トゲフシアリ属Lepisiotaのアリが日本で見つかったのはこれが初めてである。
和名すらまだなかった。
南ヨーロッパ原産で、マレーシア、東ティモールなどに定着している。
2013年にオーストラリアのパースで、2015年同国のダーウィンで発見され、先進国ではこれが2例目である(グアムでも発見)。


生きているクロヤマアリをも強引に巣に運ぶ。


この埋め立て地には、ほかにトビイロシワアリ、トビイロケアリ、ルリアリ、オオズアリ、オオハリアリ、アミメアリ、ヒラアシクサアリなどが生息する。


長さ400mにわたる大きなコロニーを作っていた。


動きが非常に素速いことから、寺山先生により”ハヤ”トゲフシアリという和名がつけられた。
後胸部に一対のトゲがあり、腹柄節もまた尖ってトゲのように見える。


非常に細長い付節が目にもとまらぬスピードを生むのではないか、という寺山先生の仮説。






ウズラカメムシを運んでいる。



2017.7.22名古屋港



セブンイレブンのサラダチキンに群がる。














アブラゼミにたかる


2017.7.25名古屋港







ツチカメムシを引きずる。速いだけではなく怪力の持ち主である。


















ウシカメムシを襲う。






マユを運ぶワーカー。


もがくクロヤマアリ。フッと呪縛が解け逃亡できるものもいる。
一目散に逃げればいいが、応戦しようと一瞬でも止まったらやられる。





2017.7.26名古屋港

暑い日で、この日のハヤトゲフシアリは非常に活性が高かった


次から次へクロヤマアリを運んでくる。
生きていようと死んでいようとお構いなし。
まさにアント・イーター。


ローソンのサラダチキンに群がる。


雄アリが歩いていた。


有翅メスを見ることはなかった


有翅メスは結婚飛行するのだろうか。本種の拡散は生態系に決定的ダメージを与える可能性がある。


マユを運ぶもの、幼虫を運ぶもの、雄アリ、羽化したてのもの。



2017.07.29名古屋港



















ワーカーには、大/小があるようにも見える。


巣穴から一瞬出てきたクイーン。腹部に微毛が密生し金色に光る。
多女王性で、巣穴の外を歩いている様子はアルゼンチンアリのようである。


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